用語出頭(しゅっとう)

解説

被告人の在廷は「出頭」といわれるが、弁護人も「立会い」ではなく「出頭」となっている(刑訴法289条2項)。裁判官と書記官は「列席」で(刑訴法282号)、弁護人と対等な当事者であるはずの検察官は「出席」(同条)となる。公判調書(手続部分)の記載では、このような用語が用いられている。これとは別に、逮捕状、収監状が出ている人物が、警察署などに自ら行くこと一般をいうことも多い。

知ってる? KEIBEN用語とは?

 それぞれの業界には、必ずその世界で使われる独特な用語があります。“刑事弁護業界”も例外ではありません。

 下村忠利弁護士が、弁護活動の中で見聞きしたそうした用語を集め、その意味や使用例の解説を付し、『刑事弁護人のための隠語・俗語・実務用語辞典』(現代人文社)として1冊の本にまとめています。

 この〈ふくろう日めくりカレンダー〉(イラスト:田智然)に、そこから精選して一日一語ずつを収録しました。あなたは、この中のどのくらいを知っているでしょうか。どうぞ一日一語をお楽しみください。

刑事弁護人のための隠語・俗語・実務用語辞典
出典:刑事弁護人のための隠語・俗語・実務用語辞典

執筆者プロフィール

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下村忠利(しもむら・ただとし)

1972(昭和47)年、京都大学法学部卒業。1977(昭和52)年、弁護士登録。 日本弁護士連合会刑弁センター副委員長、大阪弁護士会刑事弁護委員会委員長、大阪弁護士会裁判員本部副本部長、刑事弁護フォーラム副代表世話人などを歴任。2004年(平成16年)、日本初の刑事弁護専門事務所「刑事こうせつ法律事務所」を開設。現在、弁護士法人大阪パブリック法律事務所所長。 主な著作:『実務刑事弁護』(三省堂、1991年)、『刑事弁護の技術』(第一法規、1994年)、『刑事手続の最前線』(三省堂、1996年)、『実務体系 現代の刑事弁護 第1巻 弁護人の役割』(第一法規、2013年)などに刑事弁護に関する論考を寄せている。

ふくろうイラストレータープロフィール

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田智然(Jeon Jiyeon)

デザイナー、イラストレータ。ソウル生。2003年、日本大学芸術学部首席卒業 (コミュニケーションデザイン専攻)。 (株)中央通信社デザイン室長を経て、現在、DEN DESIGN LAB 代表。 日本グラフィックデザイナー協会(JAGUDA)会員。グローバルクリーンエア連盟(GACA)会員。 現在までの主な作品:《サントリーホールクラシックポスター》オスロフィルハーモニー管弦楽団/国立パリ管弦楽団/イスラエル フィルハーモニー管弦楽団、《オーチャードホールクラシックコンサートポスター》アルフレッド ハウゼ タンゴオーケストラ等、《NHK》1996年アトランタオリンピック/1998長野冬期オリンピック/1998年World Cup in France/2002FIFAWorldCup/2004 シドニーオリンピック番組ガイドデザイン等、《安田生命 》AMUSE / Y's invitationロゴマーク《明治生命》DIAMOND FIELDロゴマーク などイラストレーション&デザイン等他多数