刑事事件において、検察官から証拠資料として「指紋鑑定書」が提出されることがあります。指紋鑑定はその高い専門性がゆえに、鑑定書が作成されるまでの警察側のフローと知識を有していなければ、容易に反論することができません。
実際、「指紋鑑定書」が作成されるまでには、事件発生から所轄警察署、警察本部鑑識課、警察庁にわたって複数の判断過程が存在しています。
今回から3回にわたって、刑事実務において指紋鑑定がどのように始まり、どのように行われるのかを解説します。今回は、まず入口部分を実務に即してお伝えします。
2 指掌紋鑑定は「事件現場」から始まるこの連載では、事件発生から指紋合致までの流れを図1「事件発生から指紋合致までの流れ」に示したフロー図にしたがって説明します。

警察による指掌紋鑑定は、事件発生直後の現場における指掌紋の検出・採取から始まります。
①事件が発生すると、通報を受けた警察官が現場に臨場し、被害状況の確認と犯人特定に向……
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(2026年04月30日公開)
