法制審議会-刑事法(再審関係)部会第9回会議は、10月31日(金)午前9時半から午後0時18分まで開催された。この回から2巡目の議論に入り、当初提示された予定では、論点1「再審請求審における検察官の保管する裁判所不提出記録の弁護人による閲覧・謄写」(証拠開示)の⑴から⑹までと、論点5「再審請求事件の管轄裁判所」を検討することになっていたが、証拠開示の各項目をめぐって議論が紛糾し、論点1の⑶までを検討したところで予定時刻をオーバーしたため、第9回会議での議論はここまでとし、論点1の⑷以降は第10回会議(11月11日)に持ち越しとなった。
なお、委員だった警察庁刑事局長の谷滋行委員が異動となった関係で、今回から新たに重松弘教・警察庁刑事局長が委員に就任した。
2 部会資料2巡目の議論にあたり、この回に議論される予定だった論点1及び5のそれぞれについて、事務当局から「論点に関する検討課題等」と題する書面が提出された。
これは、1巡目の議論を踏まえて明らかとなった法的、理論的、さらには運用上の問題点を、事務当局が「検討課題」としてまとめ、これらを列挙したものである。
まとめにあたり、条文化することについては概ね全体の合意が得られた項目については、その規定の内容についての異なる考え方を「A案」「B案」として示した、と説明された。
のちに見るように、この事務当局の整理自体にさまざまな問題があるのだが、2巡目の議論はこの資料をもとに進めら……
会員登録(無料)が必要です
これより先は会員専用コンテンツです。ログインまたは会員登録が必要です。
(2025年11月26日公開)
