漫画家・浅見理都が刑事弁護人に聞くザイヤのオオカミ

第6回 金杉美和弁護士に聞く(3)

常に依頼者のために

一人の人間としてガチでぶつかる


 人生に大きな影響を与えてくれた漫画

 これも今までのインタビューで必ず聞いていますが、刑事弁護を天職と思いますか。

 そんなことは、全然思いませんね。

 意外でした。

 他にもっと向いていることがあるんじゃないかという気がします。でも、自分以外の人に言わせると、天職だと言われます。

 なるほど。

 私は、そんなつもりはありませんが、何ででしょうね。

 でも、一番いいパターンのような気がします。

 自分が納得して、「これが天職だ」と思える方が、きっといいのではありませんか。坂根(真也)さんなんて「ザ・刑事弁護人」ですし……。

 坂根先生に聞いたときは、即答でした。

 それはそうだと思います。彼は、なるべくしてなっていますからね。私は、そういうタイプでは全くありません。

 そうなんですね。

 浅見さんは漫画家が天職だと思いますか。

 思わない派です。

 じゃ、同じですね。

 言えたら格好いいんですけどね。

 漫画家もすごい仕事ですよね。私は漫画が好きで、かなり読むので……。

 漫画を読まれる刑事弁護人、意外と多いですよ。

 漫画の情報を、仲間と結構交換しますよ。

 それは面白い。金杉先生は、どういった漫画が好きですか。

 ジャンル的には少女漫画より青年漫画のほうを読んでいるかもしれません。大学時代、航空部の部室には「ジャンプ(週刊少年ジャンプ)」(集英社)、「マガジン(週刊少年マガジン)」(講談社)、「スピリッツ(ビッグコミックスピリッツ)」(小学館)、「ヤンマガ(週刊ヤングマガジン)」(講談社)、「ヤンサン(週刊ヤングサンデー)」(小学館)、「モーニング」(講談社)は絶対あった……。

 一通りそろっていますね。

 「アフタヌーン(月刊アフタヌーン)」(講談社)がなかったぐらいかな。あと

(2022年08月08日公開) 

インタビュイープロフィール
金杉美和

(かなすぎ・みわ)


2004年弁護士登録(京都弁護士会、57期)。京都法律事務所所属。大学時代は体育会航空部の活動に明け暮れた。2児の母。日弁連刑事弁護センター 委員、同法廷技術小委員会委員長(2018年)、京都弁護士会刑事委員会副委員長など、委員会活動にも精力的。東京法廷技術アカデミー(TATA)の講師を務める。2022年4月より京都弁護士会副会長。著書に『まだ気づいていないあなたと語る セキララ憲法』(新日本出版社、2015年)がある。

インタビュアープロフィール
浅見理都

(あさみ・りと)


漫画家。1990年、埼玉県生まれ。『第三日曜日』で第33回MANGA OPEN東村アキコ賞を受賞。『イチケイのカラス』は自身初の連載(モーニングで連載、2018年24号〜2019年14号)。現在は『クジャクのダンス、誰が見た?』「Kiss」(講談社)で連載中(2022年9月号〜)。


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