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市民グループ Webセミナーへ/再審法改正をめざす市民の会、9月19日(土)第4回Webセミナー開催


第4回WEBセミナー「なぜ検察官は有罪を求め続けるのか?」(9月19日)のチラシ写真

 新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するために、今年3月以降、政府や自治体からの自粛要請によって、コンサートや演劇公演の中止が相次いだ。そればかりでなく、多くの市民グループによる学習会やイベントもできなくなっている。そこで、市民グループは、ZoomやYouTubeを利用してのWebセミナー(オンラインセミナー)やイベントに切り替えるようになった。新型コロナウイルス感染症の終息の見込みがたっていないため、今後もこの傾向が増すことは間違いない。そうした動きを紹介したい。
 
◯「なぜ検察官は有罪を求め続けるのか?」(第4回WEBセミナー)
 再審法改正をめざす市民の会は、9月19日(土)14時〜15時半、元検察官の市川寛氏を招いて、Webセミナーを開く。検察官はなぜ控訴や抗告を繰り返すのか、外からはうかがい知れない検察官の「本音と思考」を明らかにする。インタビュアーは、笹倉香奈・甲南大学教授(えん罪救済センター副代表)さん。
 URL https://www.youtube.com/watch?v=ukq_0F-HyP0

 同会では、すでにWebセミナーを6月よりはじめている。そのすべてがYouTubeで閲覧(無料)できる。

・第1回(6月26日)「湖東記念病院事件から学ぶべきもの 井戸弁護士×鴨志田弁護士」
 URL https://www.youtube.com/watch?v=BSSYaMe80So

・第2回(7月18日)「対談で探る『大崎事件の真実』<周防正行×鴨志田祐美>〜アヤ子さんの命あるうちに、再審無罪と再審法改正を実現するために〜」
 URL https://www.youtube.com/watch?v=RVPwShcTS1w

・第3回(8月22日)「事件から54年──再審法を改正して無実の死刑囚・袴田巖さんを救おう」。袴田秀子さん(巖さんの実姉)と小川秀世弁護士(袴田事件再審弁護団事務局長)を招いて行った。
 URL https://youtu.be/ei301XgzfsU

第3回Webセミナー(8月22日)「事件から54年──再審法を改正して無実の死刑囚・袴田巖さんを救おう」冒頭画面

◯取調べの可視化フォーラム「日常の隣にある密室の取調べ」
 日本弁護士連合会は、2020年9月30日(水)18時00分〜19時30分に、上記フォーラムを開催する。
 築地公務執行妨害罪ねつ造事件を取り上げて、取調べの録画を全事件に拡大する必要性について考える。
 講師は、二本松進さん(本事件の冤罪被害者)、小部正治さん(本国家賠償請求事件の代理人弁護士・東京弁護士会)、今泉義竜さん(本国家賠償請求事件の代理人弁護士・第二東京弁護士会)、前田裕司さん(弁護士・宮崎県弁護士会)である。

・築地公務執行妨害罪ねつ造事件とは
 2007年10月、東京・新宿区で鮨店を経営する二本松進さんが、中央区築地市場の路上において仕入中、築地警察署交通課の警察官から、不当な「駐車違反」の取締りを受けたため抗議したところ、突然「公務執行妨害、傷害」で逮捕され、19日間にわたって勾留された事件(事件は不起訴処分で終了)。
 その後、二本松さんは、妻・月恵さんとともに、不当逮捕と長期の勾留で精神的苦痛などを被ったとして、国と東京都を相手に国家賠償請求を2009年10月に東京地裁に提訴。6年にわたる審理を経て、東京地裁は、2016年3月18日、警察官の証言の信用性を否定し、東京都に対し、二本松さんに240万円の支払いを命じた(LEX/DB文献番号25542982)。これに対して双方が控訴したが、東京高裁は、2016年11月1日、一審判決を維持した。しかし、妻・月恵さんの慰謝料と二本松さんの経営する会社の被った損害については認めなかった(LEX/DB文献番号25544883)。事件や裁判経過は、林克明著『不当逮捕 築地警察交通取締りの罠』(同時代社、2017年)に詳しい。

チラシPDF:
https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/event/year/2020/event_200930.pdf

◯緊急オンライン勉強会「国際的に恥ずかしい刑事手続きからの脱却なるか〜法務省の新『刷新会議』と取調べへの弁護人立ち会い〜」
 国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ 「取調べへの弁護人立ち会い」を求める法律家の会は、8月20日、上記の緊急オンライン勉強会を開催した。日本の刑事訴訟法には、取調べへの弁護人立会いを禁止する条項がないにもかかわらず、事実上捜査機関がそれを認めていない。このほど開かれた法務・検察刷新会議で、弁護人立会いが議論のテーマになるのか。同刷新会議委員の後藤昭氏(青山学院大学名誉教授)らが、弁護人立会いと取調べ問題をめぐって討論した。YouTubeで閲覧(無料)できる。
 URL https://is.gd/jV7MtG

◯第1回オンライン高校生模擬裁判選手権
 8月9日(日)、第1回オンライン高校生模擬裁判選手権(主催:札埜和男研究室[岡山理科大学教育学部]、後援:龍谷大学犯罪学研究センター、京都教育大学附属高等学校模擬裁判同窓会、商事法務研究会)が開催された(詳しくは、https://www.keiben-oasis.com/8661を参照)。残念ながら、YouTubeにアップされていないので、見ることはできない。

第1回オンライン高校生模擬裁判選手権の画面(第2法廷〔遠山大輔裁判長〕、早稲田高等学院〔検察〕VS立命館宇治〔弁護〕、8月9日〔午前〕)

 参加校は、江戸川学園取手高等学校(茨城県)、千葉県立千葉東高等学校(千葉県)、中央大学杉並高等学校(東京都)、早稲田大学高等学院(東京都)、慶應義塾高等学校(神奈川県)、立命館宇治高等学校(京都府)、創志学園高等学校(岡山県)、仁川学院高等学校(兵庫県)、大阪教育大学附属高等学校池田校舎(大阪府)、愛光高等学校(愛媛県)の10校(順不動)である。検察側と弁護側とに別れて白熱した弁論があった。

 優勝校は、以下のとおりである。
・優 勝:創志学園高等学校(岡山県)
・準優勝:愛光高等学校(愛媛県)
・3 位:大阪教育大学附属高等学校池田校舎(大阪府)
・4 位:立命館宇治高等学校(京都府)

以上

(2020年09月09日公開) 


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