龍谷大学・『甲山冤罪学』/甲山事件の山田悦子さんを招いて最終授業


 

 7月28日(月)、甲山事件の冤罪被害者である山田悦子さんを招いて、『甲山冤罪学』の最終授業が、龍谷大学大宮キャンパス(京都市下京区)で行われる。未だに冤罪被害がやまない現代において、事件から約半世紀、⼭⽥さんが、若者や未来社会へ希望のメッセージを語る。

 この講座は、本年4月より龍谷大学文学部の科目である「教育学特殊講義」の1つとして15回にわたって開講された。日本の刑事裁判史上に残る『甲山事件』に焦点を当て、冤罪の実態を学ぶことを通して社会の抱えるさまざまな問題を読み解くことを⽬的とした授業。さまざまなアプローチから社会のありようや⼈間存在について考えることを目指している。担当教員は、同学部の札埜和男教授である。

◯テーマ:『甲山冤罪学』最終授業

◯⽇ 時:2025年7⽉28⽇(⽉)15:15〜16:45

◯場 所:⿓⾕⼤学⼤宮キャンパス(京都市左京区)北黌1階101教室

◯参加申込み方法:どなたでも参加可・要事前申込み
*事前申込みは以下へ
 龍谷大学学長室(広報)担当:木村友貴
  電話:075-645-7882 Mail:kouhou@ad.ryukoku.ac.jp

■⼭⽥悦⼦(やまだ・えつこ) ⽒のプロフィール
 1951年富⼭県⽣まれ。1974年3⽉兵庫県⻄宮市の知的障害者施設・甲⼭学園で園児⼆⼈が死亡したいわゆる「甲⼭事件」の冤罪被害者。⼀⼈は事故死とされたがもう⼀⼈の園児については殺害されたとして当時、保⺟として当直をしていた⼭⽥さんが殺⼈容疑で逮捕された。事件発⽣から25年を経過し、1999年9⽉に⼤阪⾼裁で三度⽬の無罪判決で漸く⼭⽥さんの無罪が確定。起訴から21年の⻑い歳⽉を費やした。この事件では警察の強引な取調べ、犯罪報道の在り⽅などが問題となった。
【参考⽂献】松下⻯⼀『記憶の闇——甲⼭事件[1974−1984]』(河出書房新社、1985年)、上野勝・⼭⽥悦⼦『甲⼭事件 えん罪のつくられ⽅』(現代⼈⽂社、2008 年)

(2025年07月23日公開)


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