
参加型裁判演劇・2025『極刑』が、新潟・長岡市で11月8日(土)に開催される。演出担当で裁判長役を演じる今井秀智は長岡出身。「地方で起きた事件を、地方の人々が、地方の感覚で裁くことに意義がある」という方針のもと、本公演には長岡市内で行われたオーディションで選ばれたキャストが出演する。
企画・制作は、法やルールの意義を考える「法教育」に関する事業に特化した団体である(一社)リーガルパークで、総合演出は、今井秀智弁護士が行う。
演劇で扱う事件は、2024年と同様で、都内大田区で起こった強盗殺人事件。被告人の佐瀬研一は、借金に追われ、かつて勤務していたホリカワ機械を訪れて経営者の堀川秀男に借金を申し込んだものの、拒絶された。被告人は、事務所の机の中にはいつも数万円の現金が置かれていることを思い出し、それを盗もうと決意した。深夜、ホリカワ機械の事務所に侵入し、金を探したが、秀男に見つけられた。被告人は、持っていたナイフで秀男を刺し殺し、さらに、物音に気付いて事務所にやってきた秀男の妻・良子にも見つけられ、良子まで刺し殺した。この後、被告人は、引き出しにあった12万円入りの封筒を奪って逃走した。
裁判において、検察官は死刑を求刑。弁護人は死刑を回避すべきと主張した。
参加型裁判演劇とは、参観された観客と一緒に判決を考える体験型演劇である。裁判所から裁判員候補者として呼出されたという設定で、会場に来た時からすでに参加が始まっている。
当日、観客の中からルーレットのくじ引きで6名の裁判員が選出される。裁判官と並んだ席に座り、被告人や証人に直接質問。審理終結後、別室に移り評議して判決をくだす。選出されなかった観客の人も、会場でネットで質問、評議、評決を投票。まさに裁判員裁判をリアルに体験できる。
前回の参加者から、つぎのような意見・感想が寄せられている。
「死刑や命について真剣に向き合う時間だった。自分は『死刑』やむなしと投稿ボタンを押したが、その後ズンと重くなる、恐怖のような感覚に陥った」(30代・会社員)
「目の前で繰り広げられる裁判を見ながら、スマホにリアルタイムで流れてくる沢山のチャットを見られるのもすごく面白かった」(20代・学生)
「たまたま選ばれた裁判員のメンバーがどんな考えをもっているのか、それによって判決が変わる事があるということに、人が人をさばく制度の危うさと責任の重さを感じました」(40代・主婦)
「自分がいつ裁判員候補者に選ばれるかわからない中、この様に裁判員裁判を体験し事件の判決について考える機会を得られたのは本当によかったと思います。もっと沢山の人に体験して欲しいと思いました」(50代・自営業)
○日時と会場など:
【長岡公演】
・2025年11月8日(土)[昼]12:30(開場12:00)/[夜]17:00(開場16:30)
・長岡リリックホールシアター(新潟県長岡市千秋3丁目1356−6)
・チケット価格
前売:【一般】¥4,000 【学生】¥3,000
当日:【一般】¥5,000 【学生】¥4,000
○予約方法:詳しくはこちらから。
○発売期間:11月7日(金)23:59まで。
○問合わせ先:株式会社アゴラ・ステーション(問合せ時間10:00〜17:00)
TEL:03−3841−4104 E-mail:kyokkei@legalpark.jp
○企画・制作:(一社)リーガルパーク
○共催:株式会社アゴラ・ステーション
○協力:株式会社タイプ・アール、株式会社アスコ
◯後援:長岡市教育委員会、臨床法学教育学会、法と教育学会、(一社)刑事司法未来(CJF)、株式会社TKC、刑事弁護OASIS
(2025年10月29日公開)