
第15回となる「死刑映画週間」が今年も渋谷・ユーロスペースで2月7日から13日まで開催される。今年のテーマは「I Want To Live!私は死にたくない!」である。毎朝死刑の執行への恐怖から逃れることのできない死刑囚という存在を通して、「生」と「死」について改めて考えさせられる機会になるだろう。
『拳と祈り 袴田巖の生涯』の笠井千晶監督は、2014年3月に袴田事件の再審開始決定と同時に出された死刑および拘置の執行停止により、袴田さんが47年7か月ぶりに釈放された際にワゴン車に同乗しており、車内での様子やホテルでの会話など、非常に貴重な映像を撮影している。異例の釈放という歴史的瞬間と、その後も続く司法との闘い、そして2024年9月についに再審無罪を勝ち取るまでの物語が丁寧に描かれている。
○公開日:2月7日(土)〜2月13日(金)
○上映作品 :
A『大統領暗殺裁判 16日間の真実』(2024年/韓国/129分)
B『私は死にたくない』(1958年/アメリカ/120分)
C『金子差入店』(2025年/日本/125分)
D『拳と祈り 袴田巖の生涯』(2024年/日本/159分)
E『聖なるイチジクの種』(2024年/ドイツ・フランス・イラン/167分)
F『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』(2014年/日本/105分)
G『にっぽん泥棒物語』(1965年/日本/ 117分)
○作品内容 :
A『大統領暗殺裁判 16日間の真実』
・監督=チュ・チャンミン
・出演=チョ・ジョンソク、イ・ソンギュン、ユ・ジェミョン
【物語】1979 年、パク・チョンヒ韓国大統領暗殺。上官の命令に従い大統領暗殺の罪で逮捕された軍人と、彼を救うために立ち上がった弁護士会のエースのチョン・インフ。国の未来をかけた裁判の行方は、次期大統領を狙う人物によって繰られていたのだ……。
B『私は死にたくない』
・監督=ロバート・ワイズ
・出演=スーザン・ヘイワード、サイモン・オークランド、ヴァージニア・ヴィンセント
【物語】強盗殺人罪で捕まり死刑宣告を受けるも、最期まで無実を訴えた実在の女性死刑囚バーバラ・グレアムをモデルに描いた作品。主演はこの映画でアカデミー女優賞を受賞したスーザン・ヘイワード。「毒婦」とも呼ばれた女性を見事に演じている。
C『金子差入店』
・監督・脚本=古川豪
・出演=丸山隆平、真木よう子、岸谷五朗、名取裕子、寺尾聡
【物語】金子真司は、伯父の星田から引き継いだ拘置所前にある差入店兼住居で妻と息子と暮らしている。息子の幼馴染を殺した男への差入れ代行、母親を殺した男への面会を望む少女などが出入りし、自分の過去も含め金子の身辺が揺さぶられ始める……。
D『拳と祈り 袴田巖の生涯』
・監督・撮影・編集= 笠井千晶
・出演=袴田巖、袴田ひで子
【物語】2014年3月東京拘置所。静岡地裁で再審開始決定の出た袴田巖さんは釈放された。巖さんを乗せた拘置所を出たワゴン車には笠井千晶監督も同乗していた。その時の巖さんとひで子さんの再会の姿、その後に続く司法との闘いを追ったドキュメンタリー作品。
E『聖なるイチジクの種』
・監督=モハマド・ラスロフ
・出演=ソヘイラ・ゴレスターニ、ミシャク・ザラ、マフサ・ロスタミ、セターレ・マレキ
【物語】2022 年市民たちの政府への抗議デモで揺れるイラン。公務に従事する一家の主イマンは勤勉さと愛国心を買われ、夢に見た裁判所調達官に昇進する。仕事は逮捕者の起訴状を捏造することだった。身を守るため国から護身用銃が支給されたのだが……。
F『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』
・監督=金聖雄
・撮影=池田俊巳 音楽=谷川賢作 出演=石川一雄、石川早智子
【物語】1963年埼玉県狭山市で女子高生が殺害された「狭山事件」で、自白の強要や証拠のねつ造によって犯人とされ、無実を訴え続けていた石川一雄さん。2025年3 月に雪冤を果たすことなく亡くなった。その石川さん夫婦を追ったドキュメンタリー作品。
G『にっぽん泥棒物語』
・監督=山本薩夫
・脚本=高岩肇、武田敦 出演=三國連太郎、伊藤雄之助、北林谷栄、緑魔子、佐久間良子
【物語】綿密な調査と完璧な仕事ぶりで有名な土蔵破りの義助。彼はある夜、線路沿いの道で屈強な九人の男たちとすれ違い、その後杉山駅で列車転覆事故が発生した。義助は、自分が証言をすれば無実の犯人を助けることができる、と思い至るのだが……。
○上映時間 :
・2月7日(土)……11:00『大統領暗殺裁判 16日間の真実』/13:25『私は死にたくない』/16:30『金子差入店』/18:55『拳と祈り 袴田巖の生涯』
・2月8日(日)……11:00『聖なるイチジクの種』/14:10『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』/17:00『にっぽん泥棒物語』/19:20『大統領暗殺裁判 16日間の真実』
・2月9日(月)……11:00『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』/13:05『聖なるイチジクの種』/16:10『拳と祈り 袴田巖の生涯』/19:10『金子差入店』
・2月10日(火)……11:00『にっぽん泥棒物語』/13:30『大統領暗殺裁判 16日間の真実』/16:00『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』/18:05『聖なるイチジクの種』
・2月11日(水・祝)……11:00『私は死にたくない』/13:20『拳と祈り 袴田巖の生涯』/17:10『大統領暗殺裁判 16日間の真実』/19:35『金子差入店』
・2月12日(木)……11:00『金子差入店』/13:25『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』/15:35『聖なるイチジクの種』/19:00『にっぽん泥棒物語』
・2月13日(金)……11:00『拳と祈り 袴田巖の生涯』/14:05『にっぽん泥棒物語』/16:30『金子差入店』/19:00『大統領暗殺裁判 16日間の真実』
○トークイベント :
・2月7日(土)13:25『私は死にたくない』上映後
ゲスト/柳下毅一郎(映画評論家)
・2月8日(日)14:10『SAYAMAみえない手錠をはずすまで』上映後
ゲスト/神田香織(講談師)
・2月9日(月)19:10『金子差入店』上映後
ゲスト/石塚伸一(弁護士・犯罪学者)
・2月10日(火)18:05『聖なるイチジクの種』上映後
ゲスト/村山木乃実(現代イラン文学研究者)
・2月11日(水・祝)13:20『拳と祈り 袴田巖の生涯』上映後
ゲスト/笠井千晶(映画監督)
・2月12日(木)19:00『にっぽん泥棒物語』上映後
ゲスト/小野沢稔彦さん(映画プロデューサー)
・2月13日(金)19:00『大統領暗殺裁判 16日間の真実』上映後
ゲスト/太田昌国(評論家)
○入場料金 (各回):
一般1,500円/大学・専門学校生1,300円/会員・シニア1,100円/高校生800円/中学生以下500円
○前売券情報 :
・5回券4,500円/3回券2,800円/1回券1,000円
劇場窓口にて販売中(2月7日まで)
・3日前から劇場窓口で座席指定券と引き換えできる。オンラインでの利用はできない。
○主催:死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90
○協力:太秦(株)/ギャガ(株)/コピアポア・フィルム(株)/東映(株)/(有)マーメイドフィルム/(株)博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/KimoonFilm
(2026年01月22日公開)