
2023年、丸山泰弘(立正大学法学部教授)らによって開始されたポッドキャスト・トーク番組「丸ちゃん教授のツミナハナシ」は、この夏で通算67回となり、フォロワー数4000以上を数える。「社会科学」カテゴリーランキングで1位を獲得している(2026年7月14日から1週間)。
同番組の初の書籍化を記念した出版イベントが東京(8月8日、(株)TKC東京本社会議室)と大阪(8月17日、梅田ラテラル)でそれぞれ開催された。会場には番組リスナーが集まり、メインMCの丸山泰弘氏らが、番組の歩みや書籍への思いを語った。
同番組は、「刑事政策」と「犯罪学」をテーマに、一般市民に対してわかりやすく、親しみやすく届けることをめざした音声番組。今回の同名の書籍『丸ちゃん教授のツミナハナシ──市民のための犯罪学』では過去に配信された67話から、「死刑」、「薬物犯罪」、「刑務所」などを犯罪学のトピックを扱った20話が収録されている。

番組を始めたきっかけについて丸山氏は、学生時代に見た報道番組を紹介。「神社の賽銭箱に手を入れて抜けなくなったおじいさんが逮捕されたニュースで、出演者全員が『罰が当たりましたね』と笑っていた。『なぜその人が賽銭箱に手を突っ込まなければならなかったのか』という視点がなかった」と振り返り、「犯罪報道を一方向からだけでなく、いろんな角度から考えられる人が増えてほしい」と番組に込めた思いを語った。
また番組づくりでは、「時事ネタを扱わないことを意識している」と説明。「少年法の理念や無期懲役の問題など、いつ聞いても意味がある内容にしたい。事件名で注目を集めるのではなく、どの事件にも応用できる考え方を届けたい」と話した。
イベント後半では番組や書籍制作の裏側を紹介。難しい話の入り口に映画や漫画などのエンタメを必ず取りあげているという番組方針や、書籍では手書きコメントやイラスト、編集後記も掲載したという背景を披露した。丸山氏は「本屋で『なんだこれは』と手に取ってもらえる本にしたかった」と語り、「犯罪学や刑事政策に興味がない人にも届いてほしい」と期待を寄せた。
最後に丸山氏は、「まずは番組を聞いてほしい」と笑いを誘いながらも、「犯罪に至ってしまった人の背景や立場を考える人が一人でも増えたらうれしい」とメッセージを送った。
【お知らせ】
東京・三鷹市にある書店、UNITÉで、丸山泰弘ほか著『丸ちゃん教授のツミナハナシ』刊行記念イベントが開催される。申込みはこちらから。
【来店参加】9月21日(月・祝)18:30-20:00「ダメ。ゼッタイ。は、ダメ。ゼッタイ。──『回復者』と専門家の声から考える」(登壇者:風間暁、丸山泰弘)
(み)
(2026年08月28日公開)