11月7日、第5回死刑に関する地域会合開幕/死刑廃止に向けた戦略を議論、9日「〈わたしなら、こうして日本の死刑を廃止する〉アンダー30英語スピーチ大会」最終選考


開会式で、あいさつする袴田ひで子さん(2025年11月7日、立正大学品川キャンパスにて。刑事弁護オアシス編集部撮影)。

 11月7日午後、Ensemble Contre la Peine de Mort(ECPM)主催の第5回死刑に関する地域会合東アジア大会(Regional Congress on the Death Penalty)の開会式が、立正大学品川キャンパス(東京)で行われた。明日から2日間にわたって、死刑廃止のための多様なアプローチをいかに活用するかについて、さまざまな地域における活動家が集って議論し、死刑廃止に向けた戦略を明らかにする。

 開会式には、袴田事件の雪冤者・袴田巖さんの姉・ひで子さんが挨拶した。

 ひで子さんは面会したとき、巖さんから、今日、隣の房の死刑囚が死刑執行がされたことを聞かされた。それ以降、巖さんは面会しても話しをすることがなくなった。

 「巖は、死刑執行の恐怖で精神を病んでしまった。それは無罪判決以降も変わらない。20代のころは、死刑があって当たり前と思っていた。巖だけが助かればいいというものではありません。今も苦しんでいる人はたくさんいます。世界から死刑と冤罪がなくなることを心から願っています」。

 最終日の9日(日)午前10時から、立正大学9号館9B12で、サイド・イベントの「My Way to Abolish the Death Penalty in Japan(わたしなら、こうして日本の死刑を廃止する)アンダー30英語スピーチ大会」(監獄人権センター、Ensemble Contre la Peine de Mort(ECPM)の主催、刑事司法未来の共催)が開かれる。最終選考に選ばれた6名が死刑廃止のアイデアを競い合う。

 最優秀者は、副賞として、2026年にパリで開催される第9回世界死刑廃止会議に招待される。

◯同地域会合パンフレット
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(2025年11月07日公開)


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