1月28日に菊池事件の再審可否判断、前日に熊本市内で再審無罪を求める市民集会開催 


 

 1月28日(水)、再審請求中の菊池事件について、熊本地裁が再審開始についての判断を示す。特別法廷による刑事手続は憲法違反であるとする再審事由が認められるかが注目される。またこの再審請求が認められれば、死刑が執行された事件での初めての再審決定となる。

 前日の27日(火)夜、弁護団らはFさんの再審無罪を求めて熊本市内で市民集会を開く。

 菊池事件とは、1952年に熊本県現菊池市で村役場の衛生課職員の男性が殺害された事件で、同職員によってハンセン病であると告発されたFさんが犯人だとされ、死刑判決を受け、1962年に執行された。

 Fさんの裁判は、すべてハンセン病施設内や医療刑務所内で開かれた「特別法廷」において行われた。特別法廷では、裁判官、検察官、弁護人は防護服を身に纏い、証拠物は箸で扱われるなど、差別的な対応がなされた。審理は事実上非公開で行われ、Fさんは一度も通常の裁判手続を踏むことなく、閉ざされた法廷の中で死刑判決を言い渡された。その後Fさんは3度の再審請求を行ったが、3度目の再審請求が棄却された翌日、死刑が執行された。

 最高裁判所が2016年4月に公表した調査報告書では、ハンセン病を理由とする特別法廷における審理は差別だとして、憲法14条違反であるという見解を示した。また、菊池事件の国家賠償訴訟判決において、熊本地裁は、特別法廷の設置は憲法14条違反であるほか、Fさんの人格を侵害する憲法13条違反であり、また裁判の公開原則に反する憲法37条1項および82条1項違反の疑いがある旨判示している。

 弁護団は、特別法廷における審理は憲法違反であるという主張や、また凶器とされた短刀が本件犯行に使用されたものではないことを示す法医学鑑定、Fさんから犯行を告白されたという親族の供述が虚偽であるという供述心理学鑑定を新証拠として提出し、再審請求を行った。再審開始の可否は1月28日14時に熊本地裁で判断される。

 なお、菊池事件についての詳細は、徳田靖之(菊池事件再審弁護団共同代表)『菊池事件』を参照。

◯テーマ:菊池事件 Fさんの再審無罪を求める市民集会

◯日時:2026年1月27日(火) 18:30〜20:30

◯会場:くまもと県民交流館パレアホール(熊本市中央区手取本町8-9)
 ※YouTube配信はこちら

◯申込み:不要

◯参加費:無料・どなたでも参加可

◯プログラム
・坂本克明(教誨師)の証言動画
・再審可否の判断後の闘いについて

◯よびかけ:菊池事件国民的再審請求人団、菊池事件再審弁護団

◯問合せ先:熊本中央法律事務所(伊藤)
 096-322-2515

(2026年01月21日公開)


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