「裁判傍聴記・裁判員体験記」コンテスト、応募締切を2024年1月末に延長


 大阪ボランティア協会“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会は、「裁判傍聴記・裁判員体験記」コンテストの作品を募集しているが、応募締切が今月末から、1月31日(水)23時59分へと延長された。

 作品募集の目的は、民事、刑事を問わずすべての裁判を対象にした傍聴記と裁判員経験者の体験記で、優秀作品を顕彰することを通じて市民の司法への関心を高めるためである。

 募集するのは、傍聴記(一般と学生の2部門)と、裁判員の体験記。全体の最優秀賞1点に賞金10万円、各部門の優秀賞(計3点)に3万円がそれぞれ贈呈される。

 審査委員長の森野俊彦弁護士は、同コンテストの意義をつぎのように語る。

 「本企画は広く市民の方を対象としているが、傍聴経験のある市民の方からよくお聞きするのは、テレビ等の情報で想像していた被告人と、法廷で実際に見た被告人の姿とのギャップである。時には、報じられた犯罪内容と法廷で展開された犯行状況との食い違いに驚いたり、検察官と弁護人との法廷でのパフォーマンスの格差に唖然としたとの声も聴く。弁護人の法廷での質問ぶりや異議の程度が人によって違いすぎる、というのもしばしば聴かれる感想だ。そのこと自体は、市民が以前よりは刑事裁判を身近に受けとめるようになったものとして評価するが、最近、そこから一歩進めて、そうした感想なり意見を文章という形にして、法曹関係者へフィードバックすることや、裁判にこれから関心を持とうとする市民に知ってもらう、そして広く社会全般にも裁判のリアルを『伝える・共有する』ことが大事ではないかと思うに至ったのである。私が今回の企画に踏み切ったのは、そのことに尽きる。どうか、『見る、聞く、話す』より一歩進んだ、『書く・伝える・共有する』に多くの皆さんに挑戦していただきたい」。

 “裁判員ACT(アクト)”裁判への市民参加を進める会は、裁判員制度が始まった2009年以来、市民が自分の問題として司法について考え、様々な問題解決に取り組む社会をめざしている。そのために、市民目線で裁判員制度を考え、司法への関心を深めるとともに、司法に市民の力を活かせるような場づくりを行っている。

【「裁判傍聴記・裁判員体験記」コンテスト応募作品募集の概要】

○テーマ:傍聴あるいは裁判員の体験を通じ、自分の感じたことを率直に書いて応募。

○部門:
 ・一般傍聴記
 ・学生傍聴記(中高生と大学生が対象)
 ・裁判員体験記

○募集期間:2023年1月吉日〜2024年1月31日(水)23:59必着

○応募方法:詳しくは、以下を参照ください。
  https://osakavol.org/lecture/volunteer/actcontest231231.html

○審査方法:
 ・一次審査/審査委員5人(裁判員ACTのメンバーら)が最終審査に進む作品を選出
 ・最終審査/審査委員長・森野俊彦と委員2人(作家などを予定)が顕彰作品を決定

○賞
 ・一般傍聴記、学生傍聴記、裁判員体験記の各部門で優秀賞作品1点に賞金3万円を贈呈
 ・すべての部門で最も優れた最優秀賞作品1点に賞金10万円を贈呈

○入選発表:入賞作はホームページで公表

◯表彰式:2024年3月(大阪市内)

○主催:(福)大阪ボランティア協会“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)

○協賛:刑事弁護OASIS(運営組織:刑事弁護オアシスコンソーシアム


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(2023年12月28日公開)


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