
無罪獲得までに四半世紀の歳月を要した甲山(かぶとやま)事件がある。そのドキュメンタリー番組が、関西テレビ(カンテレ)で5月29日(金)深夜放送される。いままで、マスコミの取材を一切拒否してきた同事件の冤罪被害者・山田悦子さんが、はじめてテレビカメラの前で事件と心境を語る。
事件は1974年3月19日に、兵庫県西宮市にある知的障がい者養護施設・甲山学園で起こった。同学園で園児二人が相次いで行方不明となり、その後学園内のトイレ浄化槽から遺体となって発見された。
警察は職員以外に犯人はいないとして見込捜査を敢行。当時、保母として学園に勤務していた山田悦子(当時、22歳)さんを殺人罪で逮捕(第一次逮捕)。一旦は不起訴処分となったが、検察審査会の不起訴不当の判断があった後、再び逮捕(第二次逮捕)され、起訴された。第一審・神戸地裁で無罪判決が出たが、控訴審の大阪高裁で逆転差戻し。差戻し一審でも無罪となったが、検察が再び控訴。大阪高裁で控訴棄却され、検察が上告を放棄して無罪が確定した。
ディレクターは、『ふたつの正義』(2018年)、『裁かれる正義』(2019年)、『引き裂かれる家族』(2023年)の「検証・揺さぶられっ子症候群」シリーズでギャラクシー賞を受賞するなど国内外で高い評価を受けている上田大輔氏である。
◯番組名:『冤罪・甲山事件——山田悦子 半世紀の闘い』
*予告編はこちら。
◯放送局:関西テレビ(カンテレ)
◯放送日:2026年5月29日(金)深夜1:15〜2:30
◯ナレーション:豊田康雄(カンテレアナウンサー)
◯スタッフ
・ディレクター:上田大輔
・撮影:平田周次
・編集:久保田光洋
・プロデューサー:宮田輝美
なお、甲山事件に関する書籍に、上野勝・山田悦子編著『甲山事件 えん罪のつくられ方』(現代人文社、2008年)がある。
(2026年05月20日公開)