3月25日、「裁判傍聴記・裁判員体験記」コンテストの受賞作品を発表


 大阪ボランティア協会“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会が主催した「裁判傍聴記・裁判員体験記」コンテストの受賞作品が、3月25日、発表された。応募総数は計51点で、つぎのみなさんが受賞した。

 全体の最優秀賞は該当作がなく、優秀賞として「私の想い」(小松﨑有美)、「償い」(小松崎潤)の2作品が選ばれた。また、傍聴記は一般部門が「誓い」(長岡あずさ)、学生部門が「あの日を手繰り寄せて」(和田七望)、裁判員体験記は「たった一ヶ月、されど一ヶ月の裁判員裁判に参加して」(桐井美菜子)にそれぞれ決った。

 授賞式は4月21日(日)、大阪市内で行われる。また、受賞作品は、授賞式後、大阪ボランティア協会のホームページで公表される予定である。

 同コンテストの審査委員長を務めた森野俊彦弁護士は、今回の応募作品や審査について、つぎのように語った。

  「このたび、“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会の催しとして、裁判員裁判の傍聴記などを募りましたところ、多数の方からご応募いただきました。ありがとうございます。もともと、この企画には前史があり、数年前、元裁判官である守屋克彦さんが創設された法人(ERCJ)からわたくしどもの活動に対し賞金をいただいたのを契機として、今回と同様の催しをさせていだきました。その後すぐ、第二弾の開催も考えていたのですが、折からのコロナ猛威のため頓挫してしまいました。昨年コロナ騒ぎも下火となったのでリスタートし、みなさんの投稿を募ったところ、当初は出足が鈍くやきもきしましたが、それが昨年12月に入り、応募が続くようになり、嬉しい悲鳴を上げるに至りました。みなさん、満を持されていたのですね。応募総数は51点で、いずれの内容も個性豊かで、かつ語り口もさまざまで、審査員冥利に尽きる体験をさせていただきました。そのうちの2作品にかなりの票が集まりましたが、どちらも最優秀賞にはとどかず、いずれも優秀賞とさせていただきました。ご容赦ください。

 今回の企画については各方面から応援のエールを頂戴しましたが、なかでも、刑事弁護オアシスからは協賛という力強い支援をいただいたほか、記念品の提供までしていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。今後のことは私の一存で確言はできませんが、さらに発展させて、市民や学生のみなさんともども、『裁判に対するみんなの声』を広げていければと思っています。みなさん、本当にありがとうございました」。

 このコンテストは、“優秀作品を顕彰することを通じて市民の司法への関心を高めまようと、民事、刑事を問わずすべての裁判を対象にした傍聴記(一般と学生の2部門)と裁判員体験記を2023年1月から2024年1月31日まで、全国から募集していたものである。

(2024年04月03日公開)


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