『神山弁護士の刑事弁護講座』スタート/ケースセオリーの重要性を強調


講義する神山啓史弁護士(2020年3月26日、東京飯田橋のTKC法廷教室)

 3月26日、『神山弁護士の刑事弁護講座(基礎編)』の第1回が、東京飯田橋のTKC法廷教室で開催された。同講座は、本刑事弁護オアシスの立ち上げ1周年を記念するもので、講師は、ながらく司法研修所教官を務めた神山啓史弁護士である。4回連続の講座は、〈否認事件の弁護〉と〈量刑事件の弁護〉の2つのテーマを、それぞれ講義・演習で構成されている。今回は〈否認事件の弁護〉の第1回目である。

 はじめに、裁判員裁判が刑事裁判、刑事弁護にどのような変化をもたらしたかを、自己の実務体験とも関連づけ説明した。裁判員の「見て、聞いて、わかる」審理に対応するために、弁護実務においてケースセオリーの確立がますます重要になったことを強調し、刑事弁護人の真価がますます問われる時代になったと締め括り講義の導入とした。

 講義は、ケースセオリーの作り方、捜査弁護の基礎、法廷技術の基礎について、〈神山刑事弁護五・七・五〉の句をおりまぜながら進んだ。次回は、「迷惑防止条例(東京都)違反被告事件の事例に基づいて、4時間にわたって演習形式で行われる。前半では捜査段階の弁護方針の決め方、公判前準備、ケースセオリーの構築方法を、後半では冒頭陳述、反対尋問、被告人質問、最終弁論を法廷教室で実際にやってみることを予定している。

 1回目の最後に、受講者に対して課題も出されているが、全ての回答に神山弁護士が目を通しコメントする。

 〈否認事件の弁護〉の申込みはすでに締切っているが、〈量刑事件の弁護〉の申込みは4月30日(木)である。

 神山弁護士の刑事弁護のスタイルを学びたい方は、是非ご受講をお薦めする。

(2020年04月07日公開)


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