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白熱・刑事事実認定――冤罪防止のハンドブック


A 刑事裁判官として多くの事件を手がけた著者に よる本で、冤罪防止というキーワードのもと、事実 認定における重要論点を弁護士同士の対話形式で 解説しています。

H 新しい判例がけっこう載っているので、動向を つかめますね。

B 判例について、旧態依然とした裁判所的考え方 のA弁護士と理想的裁判官のB弁護士が話し合うと いう体なんですよね。

F 読み物チックですね。実務書として使えるかと いうと……。

B ただ否認事件のときに、予想される判決として A弁護士の意見を読んでおくと、対策ができますよ ね。たとえばA弁護士は、被害者の証言の信用性の 点で、被害者が虚偽の被害申告を行いながら、法 廷においても反対尋問に耐えながら具体的に詳細に 供述を行うとは考え難い(だから信用できる)という のが論理則・経験則だと言っちゃうんですよね(147 頁)。

C ああ、身に覚えがありますね(笑)。

F なるほど、これも「そういう使い方」があると (笑)。

B 「直接証拠型」と「間接証拠型」というふうにテー マが分かれているから、自分の事件に則してシミュレーションができるんです。

E 弁護団がいなくて孤独にケースセオリーを考え なきゃいけないときも淋しくないですね(笑)。

A ただ、A弁護士とB弁護士が頭良すぎて議論が 高尚なんですよね。もう一人、新人のC弁護士がい て疑問点を提起してくれたほうが読みやすかったか な、と思いました。

F それぞれの講の最後にある「研究ノート」は、対 話形式ではなくしっかり解説してあって、高尚な内 容もわかりやすいですね。

E 構成も工夫されていますよね。活用法にAコー ス・Bコース・Cコースとあって、Aコースは「検討」 だけ、Bコースは順不同に、Cコースは通読といっ た読み方ができるようになっています。

B そういえば、「チャートを書いてみるといい」とい う記述があったと思うんですけど、具体的なものっ て出てましたっけ?

F (本のカバーを指して)これじゃないの? 折り 返しのところに「→ 推認」とか書いてあるし。

B あ、ホントだ!

A カバーは捨てずにとっとけってことですね(笑)。


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