袴田巖さんの再審の弁護団長・西嶋勝彦弁護士が逝去


検察の特別抗告断念を受けて記者会見に臨む弁護団の西嶋勝彦団長(左)と小川秀世事務局長=2023年3月20日、東京・霞が関の司法記者クラブ、撮影/小石勝朗

 袴田巖さんの再審で弁護団長を務める西嶋勝彦(にしじま・かつひこ)弁護士が、1月7日、亡くなった。享年82歳。

 西嶋弁護士は 2004年から袴田さんの再審弁護団長となり、20年あまり弁護団長を務めていた。5年ほど前から患っていた間質性肺炎と闘いながら再審公判には車いす姿で出廷していた。公判後の記者会見にも休むことがなく臨んだ。

 1941年に福岡市に生まれ、中央大学卒業後、1965年に弁護士登録。八海事件、徳島ラジオ商殺し事件、島田事件など冤罪・再審事件の弁護団に参加した。また、代用監獄廃止などを求める拘禁二法反対運動にも取組んでいた。

 西嶋弁護士の弁護活動については、自身が書き留めた「おくれた戦中派人間の自分史」(自由法曹団東京支部ニュース2023年2月号)と「自分史Ⅱ(再審など)」(同5月号)に詳しい。

(2024年01月31日公開)


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