
静岡県弁護士会は、袴田事件無罪判決1周年にあたる9月27日(土)に、静岡市内で集会を開く。現在、袴田事件で浮き彫りになった再審法を改正すべく、再審議連の再審法改正案が国会で継続審議中である。集会は、無罪判決の意義を再確認するとともに、再審法改正の動きを強め、早期の実現を目指すものである。
これより先の9月11日、袴田事件弁護団は、畝本直美検事総長を相手どって、袴田巖さんの再審無罪判決に対して「多くの問題を含む到底承服できないもの」などと見解を示したことについて、袴田さんを「犯人呼ばわり」するもので名誉毀損にあたるとして、国に550万円の賠償などを求める国家賠償訴訟を提起した。
なお、NHKのプロジェクトXが9月27日「雪冤 袴田事件(前編)」と10月4日「雪冤 袴田事件(後編)」の2週にわたって、袴田事件の支援者を取り上げる予定である。
◯テーマ:袴田事件無罪判決一周年集会——再審法改正の早期実現に向けて
◯日時:9月27日(土)13:30〜16:30
◯会場:静岡労政会館6階ホール(オンラインでの配信はない)
◯参加費:無料
◯申込み方法:FAXやこちらのフォームで申込む(申込期限:2025年9月21日〔日〕)
※詳しくはチラシ裏面を参照。
◯プログラム:
【第1部】袴田事件無罪判決一周年集会
・当事者挨拶………袴田ひで子、巖
・事件報告………小川秀世(袴田事件弁護団事務局長、弁護士)
【第2部】再審法改正の実現に向けて
・講演「法制審議会での経験」………周防正行(法制審議会「新時代の刑事司法制度特別部会」委員、映画監督)
・パネルディスカッション「再審法改正の早期実現に向けて」………村山浩昭(袴田事件再審決定の元裁判官)+鴨志田祐美(日本弁護士連合会再審法改正推進室長、弁護士)+周防正行
◯主催:静岡県弁護士会
◯共催:日本弁護士連合会
【編集部からのお知らせ】

袴田事件の再審無罪判決獲得までの、袴田巖さんの姉・ひで子さん、支援者、弁護団の活動は、小石勝朗著『袴田事件 死刑から無罪へ——58年の苦闘に決着をつけた再審』(現代人文社)に、再審の争点や審理の内容とともに完全収録されている。
(2025年09月18日公開)